松井選手とは異なる“人となり”
夢を追い続ける姿勢にロマンを感じる

 米国では、よくイチローと松井が比較される。イチローは、求道者のようにストイックで近づきにくい部分があり、時に言っていることがよくわからないことがある。一方、松井は典型的なナイスガイ。いつも柔和な表情で、言っていることも常識的でわかり易く、誰からも愛される人物と言われる。

 両者の野球選手としての能力は、おそらく甲乙つけがたいのだろう。しかし、その人となりはかなり異なると見られている。

 両者の共通項を上げるとすれば、どちらも自分の能力を信じて海を渡り、米国のメジャーリーグの中で注目されるプレーヤーにまで上り詰めたという点だろう。そしてもう1つ、両者が自分の夢を追い続ける姿勢を持ち続けていることだろう。

 最近、自分が年を重ねるに従い、「希望」や「夢」という言葉に重さを感じる。それと同時に、それらの言葉から、何か胸の中が熱くなるようなロマンを感じるようになった。

 特に、若い人たちが明確な目標に向かって進む姿には、一種の憧憬を覚える。それは、自分自身が中高年層になっているからだけではない。むしろ、残りの人生の中で、何か役に立つことをしておきたいという願望なのかもしれない。

 今回、イチローが11年間在籍したマリナーズを去り、新たにヤンキースの門を叩いた姿勢に熱いものを感じる。マリナーズでは、新しいGMの下でチームの若返りが進み、イチローの居場所がなくなりつつあるという。

 そうした環境の変化に甘んじるのではなく、自分で切り開こうとする姿勢にエールを送りたい。「がんばれイチロー!」。頑張って、われらが中高年の星になれ。そして、多くの人々に夢と希望を与えてくれ。