2位は大阪府の名村造船所で97億円の営業赤字(前年同期も7億円の赤字)。三井E&Sにも当てはまるが、中国や韓国との競争激化で国内造船は瀕死の状態が続いている。

 3位は和歌山県の島精機製作所で、27億円の営業赤字(前年同期は43億円の黒字)。同社はコンピューター横編み機が主力。米中貿易摩擦の影響で、中国やベトナムなど顧客企業の設備投資が落ち込んだ。

 4位は千葉県のミニストップで24億円の営業赤字(前年同期は14億円の黒字)。イオンの子会社でコンビニ業界4位である。

 セブン-イレブンやローソンなど上位との競争が激化。既存店の1日当たりの平均売上高は、おおむね40万円台前半と低迷している(セブンは同60万円台半ば。ローソン、ファミリーマートは同50万円台)。

 人手不足による人件費増も重くのしかかり、直近で赤字に転落した。

キノコが売れるのは秋冬限定!
中間決算では季節性に注意

 中間決算のデータを見る際に注意すべき点が一つある。企業によっては、業績に季節性がある場合もあるのだ。

 典型はワースト10のうち、9位となった長野県のホクトだ。ブナシメジやマイタケなどキノコ最大手である。

 営業赤字は直近で9億円だが、前年同期の18年4~9月期も19億円の赤字だった。2年前の17年4~9月期も27億円の赤字である。

 一方、過去の通期決算を確認してみると、19年3月期は35億円の黒字。18年3月期も31億円の黒字を確保している(20年3月期の業績予想は、今年10月の台風19号による千曲川氾濫の被害を受けた影響で未定となっている)。

 これは、どう考えればよいのか。ホクトによると、「キノコは秋冬に鍋料理向けなどで需要が増え、高く売れるようになる。一方、春夏はスーパーなどの店頭で春夏野菜に押され、ほとんど売れなくなってしまう。利益も上がらなくなる」(管理本部)という。

 すなわち「4~9月期に黒字になることはなく、10月~翌年3月期に挽回して黒字を確保する」(同)事業構造になっているのだ。

 上位10社のうち、5位の京三製作所(神奈川県、営業赤字は22億円)や7位の青山商事(広島県、同15億円)、8位のはるやまホールディングス(岡山県、同9億円)も、この季節性によるものだといえる。

 京三製作所の場合、大口顧客である鉄道会社の予算執行が3月に集中するため、主力の信号システム事業の売り上げも同時期に集中的に計上されるという。

 紳士服を扱う青山商事では「新入社員向けにスーツが売れる2~3月が書き入れ時」(総合企画部)で、4~9月期は相対的に売り上げが小さくなる。同じく紳士服のはるやまも似たような事業構造で、前年同期も9億円の営業赤字だ。

 それでも、青山商事は前年同期の18年4~9月期に10億円の黒字を確保した。だが、今年は三井住友銀行が9月から本部行員の服装を自由にするなど、オフィスでのカジュアル化が一層進んだ。

 同社はこの影響が大きく、赤字に転落したと説明している。実際4~9月期のスーツの販売点数は、前年同期比で5万7000着落ちたという。

 なお、今回のランキング作成に当たり、銀行など決算書に「営業利益」の記載がない企業は対象外とした。従って、岩手、大分、宮崎の3県は、対象となる決算期で業績を発表している上場企業が銀行だけだったため、ランキングに入っていない。

 また、長崎県はそもそも上場企業が存在していない。さらに赤字の上場企業が存在しない都道府県が13あり、これも対象外となるため、ランキングに載った都道府県の数は全部で30だった。

(ダイヤモンド編集部 清水理裕)

各都道府県で最も赤字が大きい会社ランキング【2019中間決算・完全版】