米国への移住を望む水泳選手や競馬選手、テニスプレーヤー、体操選手、アイスダンサーにとって、最も手ごわい競争相手はトランプ政権かもしれない。彼らは自分たちがいかに秀でた実力の持ち主であるかについて、米政府を納得させなくてはならない。米政権が入国管理の厳格化を目指す中、一流アスリートなど卓越した能力を有することを根拠とする多くの移民申請者に影響が及んでいる。スポーツ移民専門の弁護士やトランプ政権のデータ、却下された申請に関するウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の調査で明らかになった。米国人選手のコーチやトレーニングパートナー、チームメートになるため、「卓越した能力の保有者」の枠で永住権(グリーンカード)を取得することは、ここ3年で著しく困難になっている。却下された例として、メダル獲得経験のある日本人体操選手が米国の男子プログラム主導者の支援で申請したケースや、米国人パートナーと組んで米チームとして大会に出ているカナダ人アイスダンサーのケースがある。