欧州連合(EU)の新たな指導部は域内市場を保護しつつ、中国との経済関係を深化させることを優先課題に据えた。中国政府との緊張の高まりを解消できるか、2020年はその手腕が試される年となりそうだ。EUの欧州理事会常任議長(EU大統領)に就任したシャルル・ミシェル前ベルギー首相は19日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、中国政府への対応で団結を強めるため、来年早々に加盟国首脳らに働きかける意向を明らかにし、これまでの取り組みで欧州は結束していなかったと述べた。対中関係は友好的ながらも、ここ数年は逆風が強まりつつある。ミシェル氏は、中国への対応を巡り引き続き米国と議論していくが、欧州の対中姿勢を米国が左右することは認められないと言明した。