「失敗は隠そうとする部下」を変える方法

 一方、失敗したら叱られますし、評価にも影響してきます。失敗を隠したがるのもまた、自然な感情です。何も不思議がることではありません。

 ただ、失敗を隠されてしまうと、挽回するための手立てが速やかに打てなくなります。失敗は正直にどんどん報告してもらえるような風土をつくるのがリーダー共通の理想でしょう。

 そこで今度は「失敗者インタビュー」を敢行します。

 正直に失敗を報告してくれた部下に敬意を払い、失敗の裏にはどんなチャレンジがあったかを教えてもらうのです。

「俺はな、『失敗しない人』って、絶対成功するような無難なことしかやっていない人だと思うんだ。でも、現状にしがみついていたら会社は生き残れないよな。同業他社はどんどん新しいものを生み出しているし。だから今回の君のチャレンジは意義のあることだと思っている。そのチャレンジの裏にどんな工夫があって、その結果を見て何を学んで、次はどんなチャレンジをしたいのか教えてくれないか」

 こうしていろいろな部下に失敗を語らせることで、だんだん「失敗は恥ずかしいことではない」という風土が醸成されていきます。