保険料の支払い高齢者の場合、“お付き合い”で不要な保険に加入しているケースがあるので要注意です(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 老後資金の間違った使い方として、今までの「ご褒美」と称してぜいたく品や旅行にお金を使ってしまう、急に多額のお金を投じて投資をする、高額な保険に加入するなどが、例として挙げられます。

 もちろんぜいたく品や旅行、そして投資や保険も、付き合い方さえ間違えなければ、基本的に悪いものではありません。それらへのお金をかけ方が間違っていると、悪い結果を生んでしまうのです。

 セールスの方の言葉を聞くと、お得に感じることも多いでしょうし、長い付き合いのある方であれば信頼感があり、勧められたら良いものだと思い込んでしまうこともあるでしょう。ですが、時にはその行動が将来の自分を窮地に追い込む場合があるので、注意が必要です。

年金は月14万円で保険料4万円!
老後資金の底つきが見えてきた81歳男性

 先日、息子さん(48)に連れられて相談にいらっしゃったKさん(81)。今のところ大きな病気もなく、元気に一人暮らしをしています。妻は10年ほど前に他界しました。年齢も年齢なので、親のお金のことは子どもが把握しておいたほうが良いという話を聞いた息子さんは、帰省時に思い切ってお金の話をKさんに聞いたのだそうです。

 すると、現在、振り込まれている年金収入は月に約14万円。対して支出は18万円弱になっていることがわかりました。家は持ち家ですし、毎月4万円ほどの補填であれば、老後資金も持つだろうと思っていましたが、現時点で貯蓄額は1000万円ほどに減っていました。つまり、もし100歳まで生きれば、その貯蓄額では生活費だけでギリギリになってしまうのです。