「英語が全然話せない」「皆の会話に入れない」「会議で一言も発言できない」。ネイティブを前にしたとたん、「英語が通じない」と悩む日本人は多くいます。一方で、日本人と同じく、英語でハンディがあるはずの非ネイティブは、うまくやっています。なんと、ビジネス英語には、非ネイティブが身につけるべき「絶対ルール」が存在したのです。
1年2ヵ月売上ゼロで窮地に追い込まれた著者が、今ではネイティブを部下に持ち、15ヵ国以上の外国人プロフェッショナルをマネージするきっかけとなった、非ネイティブが実践しているテクニックを『ビジネス現場で即効で使える非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』にまとめました。学生時代に学んだ単語でじゅうぶん。使えるフレーズを多用し、ポジティブで丁寧な言い回しを意識すれば、英語での会話は怖くありません。「こんなとき、なんて言えば?」があっという間になくなるキーフレーズを中心に紹介します。
うまくいかないときこそ、元気に挨拶を!
コミュニケーションのうまい外国人の挨拶には、2つのポイントがあります。1つ目が「知り合い以外にもフレンドリー」、2つ目は「大きな声で元気よく」です。外国人たちは声を張って元気よく、エレベーターで乗り合わせた知らない人にも、軽やかに挨拶をします。
思い返せば、私の「1年2ヵ月売上ゼロ」時代、売上がないという後ろめたさで、挨拶なんてろくにできていませんでした。まわりの外国人たちが大きな案件を成約させていくなか、100回以上の数えきれない営業提案を失注していたのです。自信のなさから、会社にはひっそりと出社し、誰とも交流せずにいました。そんなふうなので、誰からも助けてもらえず、誰にも相談できず、どん底から抜け出せずにいました。
そんな私の仕事を変えた第一歩が「挨拶」でした。同僚の韓国人や中国人、タイ人たちは、なまりが強い英語にもかかわらず、堂々と仕事をしていて成果をあげていました。そんな彼らを観察して気がついたのが、「元気に挨拶」して他の外国人とも仲よくしているということです。
そこで私も勇気をふり絞り、少しテンション高めに朝の挨拶を始めることで、負のスパイラルからの脱出を試みました。「Good Morning!」と大きな声で、話したことがない人に挨拶をして、「How’s your life treating you?」(調子はどうですか?)と聞いて回ったのです。
一般的な「How are you?」ではなく、あえて「How’s your life treating you?」(人生を充実させていますか?=調子はどうですか?)という表現を使ったことが面白かったようで、話しかけた相手もこのフレーズでニコッと笑顔になって、どんどん会話をしてくれるようになったのです。