2020年、令和時代に入り、初の年始を迎えました。今年こそ「お金を貯めよう」あるいは「資産形成を始めよう」など、お金に関する新年の誓いを立てた人も多いのではないでしょうか。
時代が変わっても資産の山を築く最善の方法は、「地道にコツコツ」「愚直に長期・積立・分散投資」です。「一発逆転ホームラン」などはないと心得なければなりません。
では、2020年から資産の山を築いていくには、どのような点に気を付ければよいのか、今年ならではの事情を踏まえながら考えることにしましょう。
4月からの「同一労働同一賃金」で
正社員の手当とボーナスにメスが!
2019年11月に金融広報中央委員会が公表した「家計の金融行動に関する世論調査」によれば、2人以上世帯、単身世帯ともに金融資産残高は2年連続で減少しています。減少の要因のトップは、どちらの世帯ともに「収入が減少して貯蓄を取り崩したから(あるいは貯蓄に回すお金が減少したから)」でした。裏を返せば、収入が増えれば貯蓄が増えることになりますが、残念ながら2020年はより環境が厳しくなると言わざるを得ないでしょう。
2019年4月に働き方改革関連法が施行し、残業時間(時間外労働)に上限が設けられたのは記憶に新しいところです。賃金改革を伴っていないことから、残業時間の減少がそのまま収入減となった人も多いはず。そこに2020年4月からは「同一労働同一賃金制度」の導入が始まります。
本来、正社員と非正規社員の収入格差をなくすための制度ですが、どうやら非正規社員の収入を上げるのではなく、正社員の収入を下げる方向に動く企業が多いようです。