風邪とインフルエンザの関係
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 すでに風邪を引いている場合、インフルエンザにはかかりにくく、逆に、インフルエンザにかかっているときは風邪を引きにくいことが、英グラスゴー大学英国医学研究会議(MRC)ウイルス研究センターの研究グループが行った大規模研究で明らかにされた。

「研究結果は、風邪やインフルエンザの流行の予測および疾患の蔓延をコントロールする方策の改善につながる可能性がある」と研究グループは述べている。詳細は、「Proceedings of the National Academy of Sciences」12月16日オンライン版に掲載された。

 研究では、2005年1月から2013年12月の間に、ウイルス性呼吸器疾患の疑いで検査を受けた患者のデータを利用して、3万6157人の患者における4万4230例の急性呼吸器疾患例の検体を解析。ライノウイルスやA型およびB型インフルエンザウイルス、RSウイルスなど11種類の呼吸器系ウイルスのうち、どのウイルスに感染しているのかを調べた。その結果、35%(1万5302例)が少なくとも1種類のウイルスに対して陽性を示した。このうち8%(1247例)は複数のウイルスに感染していた。

 コンピューターモデルによる解析の結果、個人と集団のいずれにおいても、A型インフルエンザウイルスと、最も一般的な風邪の原因であるライノウイルスとの間には、同時感染を抑制する相互作用が生じることが判明した。A型インフルエンザに感染している患者では、他のウイルスに感染している患者に比べ、ライノウイルスに感染する率が約70%低かったという。