『外資系で自分らしく働ける人に一番大切なこと』の著者である宮原伸生さんからメッセージが届きました。マッキンゼー、ケロッグ、GSK、コカ・コーラ、モエ・ヘネシーをはじめ、数多くの外資系企業で結果を残し、多くの日本人と外国人をリードしてきた宮原さん。最先端の外資系企業で広まりつつある新しい働き方を紹介する本書でいったい何を伝えたかったのでしょうか?

『外資系で自分らしく働ける人に一番大切なこと』
宮原伸生 著
定価:本体1,500円+税
発行年月:2019年11月
判型/造本:46並
頁数:180
ISBN:9784478108932

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この本は、これからのハピネスを手に入れるために、
日本のビジネスパーソンに知っておいてほしい大切なことを伝えるために書きました。

大学を卒業し、最初に就職した会社は日本の大手広告代理店、博報堂でした。5年勤務した後、休職して自費でアメリカにMBA留学。卒業後はコンサルティング会社のマッキンゼーに転じました。

その後、ベネトンスポーツ、日本コカ・コーラ、LVMH(モエヘネシー・ディアジオ)を経て、ケロッグの日本法人の社長を7年、さらにイギリスのGSK(グラクソ・スミスクライン)コンシューマーヘルスケアの日本と韓国の社長を8年務め、2018年半ばに退任しました。

30年近くをいわゆる外資、グローバル企業で過ごしたわけですが、その間、私は多数の日本のビジネスパーソンを見てきました。

外資を選んで来る人たちは、成長志向、学びの機会、実力主義、ドライな人間関係、スピード、人脈、ネットワーク、やりたい仕事ができる、といったメリットを求めて来た人が多かったように思います。日本企業には停滞感、閉塞感があるから次善の策として、という人もいました。

外資に対する私の印象は、少し違います。グローバル企業で働くことで、「人間にとって大事なことが学べる」というのが、私が強烈に感じたことなのです。

その根本には、グローバル企業は人や組織について、さまざまな研究や試行を繰り返している、という現実があります。だからこそ、グローバル企業で仕事をする日本の人たちには、「人間、そして自分とは何かを考えられる機会を面白がってほしい」と考えてきました。

振り返ってみてあらためて思うのは、日本のビジネス社会はグローバルのビジネス社会とは、考え方、やり方があまりに異なっているということです。今は令和の時代ですが、平成の時代はもとより昭和の時代から、日本社会はいろいろなものがアップデートされていないのではないか、とも感じるのです。外資、グローバル企業はどんどん進化しているのに、日本は若い人も含めて、昭和の感覚のままなのではないか、と。

「こうすればうまくいく」と鼓舞する本は書店にあふれていますが、すぐに成功する方法などないということに、多くの人が気づいています。

結果として、ハピネスを感じられない人が増えています。しかし、それはビジネスにおける成功を、あまりに短絡的に設定しているからだということに、気づかなくてはいけません。こういうことも、日本人はアップデートができていないのです。大事なことは、単に成功することでも、ポジションをつかむことでも、多大な報酬を手に入れることでもないのです。

仕事を通じて自分自身を知り、学びながら変革し、貢献できていることを自ら評価できることであり、そこに充足感が得られること。これこそがまさに、「人間にとって大事なこと」なのです。それを私は外資で学びました。教えてくれた外資に、私はあらためて感謝しています。

では今、日本のビジネスパーソンに何が必要なのか。日本企業も外資も経験し、いくつか組織のトップも務めてきた私が、これまでの自分の働き方を振り返り、いろいろなことを整理して思い至ったコンセプトがあります。それは「アカウンタブルに働く力」です。

「アカウンタブルに働く力」とは何か。どうすれば人間としてのハピネスを感じられるのか。それを明らかにするために本書をまとめました。

この本を通じて、外資系企業に関心を持っている人はもちろん、「今のままでいいのか?」と感じている日本のビジネスパーソンに「働くことを通じて成長できる働き方」を伝えていきます。

宮原伸生(著者のウェブサイトはこちらです)

 

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ドライでトップダウンで成果主義。こんな外資系企業のイメージは本書を読めば時代遅れだと気づくはず。外資系で活躍できる日本人に共通する新しい働き方を本書でぜひ体験しませんか? 必読の一冊です!