中国南東部の都市、蘇州の濁った川のそばに、改装されたばかりのアパートが建っている。宣伝によると家具付きで即入居できる部屋が十数戸あるという。9カ月前、ここは汚れた衣類や空の食品容器が散乱する廃れたホテルだった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した資料によると、元オーナーは未払いの銀行ローンを残して、数年前に姿を消していた。2017年、米投資会社ベイン・キャピタル・クレジットが運営するファンドが介入した。債務不履行(デフォルト)に陥ったローンを買い取り、中国の破産裁判所で手続きを進め、債務を解決したうえで、利益を手にした。アリババグループの通販サイト「淘宝網(タオバオ)」で昨春オークションに出品し、1520万元(約2億4000万円)で売却した。