損しない買い時はいつなのか?
今年の「消費タイミング」を分析
令和2年がスタートして早やひと月。年末年始の9連休で散財してしまい、給料日が待ち遠しかったという声も方々から聞こえてきそうだ。振り返れば年始には、2020年の景気予測記事がメディアに溢れていたが、さて、どんな年になるだろう。
今回は景気全体の話ではなく、モノやサービスを消費するときに「損しない買い時はいつなのか」という視点で2020年前半を見通してみたい。賢い消費者であるためには、受け身のままではまずいからだ。
様々な理由でモノの値段は変動する。天候の変化や原材料の高騰などがあるが、一番シンプルな理由は「多くの人が買いたい時は高くなる」ということだろう。
たとえば、おせちに使う正月食材は12月中ぎりぎりまでが最も高く売れる。そして年が明け、1月2日の初売りになると、こうした食材の一部がデパ地下では「食品福袋」の詰め合わせとしてセット販売に回ったりする。オードブルやハム・ソーセージ類がそうだ。
筆者はこれらを年内には買わず、年が明けてから購入するのが常だが、今年買ったのはハム類が7品入って2000円ほど。デパ地下では通常1品400~500円はするうえ、正月前はもっと値上がりしていたと考えると1000円以上は安く買えていることになる。
さらに、1月10日頃からデパートでは「ギフト解体セール」なるものが行われ、ここでもお歳暮用やらお年賀用やらに売られていた品が値下げされ、バラ売りされる。扱う品は店ごとに変わるが、缶詰もカニ足も食用油もなんでもありで、かなりお買い得だ。筆者もここ数年は、解体セールでコーヒーや紅茶をまとめ買いしているほどだ(解体セールは夏にもあるので、興味がある人は覗いてみてほしい)。
これらはわかりやすい例として挙げたが、つまりは誰もが買おうと考えるときに買うのは高値づかみになるといえる。どうしても必要なモノなら、その場で買わなければ仕方がない。しかし待てるものなら価格が高い時期が過ぎてから、あるいは日持ちする物ならもっと前に買っておくほうが、やはり安く買える。
大きな声では言えないが、筆者はバレンタイン用に渡すチョコレートを、ここ数年、福袋でリーズナブルに調達している。もちろん賞味期限を確認したうえで、と言い訳しておこう。