退職金運用の4原則・決定版
【原則2】金融機関に相談しない

 退職金を手にして扱い方が分からない場合、つい金融機関の窓口を訪ねて相談してしまいがちだが、やめた方がいい。

 銀行は、口座のお金の動きから退職金が振り込まれたことが分かるので、先方から電話を掛けてきたり、訪ねて来たりするかもしれないが、相手にしない方がいい。丁重に「お客さま扱い」されて、いい気分になっていると、相手の提案する商品の購入を断れなくなる場合が多い。

 支店で応接室に通されて担当者と上司の2人がかりで商品の購入を勧められた結果、何か購入しないと帰れないような気分に陥って外貨建ての保険を契約してしまったという知人もいた。外貨建ての貯蓄性保険は、お金を増やす目的には不適切なので購入しない方がいい商品だ。ところが、販売金融機関では投資信託よりも大きな販売手数料(例えば7%)が入るので、販売に力が入っている。もちろん、売り手がこんなにもうかるのだから、買い手には100%不利な商品だ。

 例の「老後資金2000万円問題」の基になった報告書にも、「ワンストップ・サービス」という言葉があったが、一カ所の金融機関で、多くのお金の問題をまとめて解決しようとすると、医療の世界でいうセカンドオピニオンから遮断された状態となる。すると、不必要な商品・サービスを購入したり、価格の安い適切な商品を購入できなくなったりする場合があるので、気を付けよう。

 筆者はインターネット証券の社員なので、話を割り引いて聞いていただいて結構だが、セールスマンと接する機会のないネット証券やネット銀行の利用をお勧めする。退職を機に時間ができた方は、ぜひ利用を検討してみてほしい。ここでは、特定の会社をお勧めしないが、上手く利用すると金利の条件が良かったり、各種のポイントが付いて有利になったりする場合があるので、調べてみてほしい。