年金の手取り額は毎年減っている!

年金の手取り
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 参議院選挙の争点のひとつが「年金制度問題」であったことに伴い、当コラム連載でも「年金」ついて、2回続けて取り上げた。どちらも年金の「手取り」について着目して執筆した記事だ。

 前々回の「『老後2000万円』より深刻!年金手取り額が減り続けている衝撃実態」では、高齢者向けの増税と社会保険料負担増の施策が実施され、年金の手取り額が毎年のように減り続けている実態を書いている。

 一例では、年金収入300万円(公的年金と企業年金の合計)の手取り額は、1999年には290万円であったのが、2019年は254万円。20年間で額面の1割以上、36万円もの減少だ。タイトル通り、衝撃実態である。

 前回は「『年金手取り額が少ない』都道府県庁所在地ランキング、住む場所でこんなに違った!」。同じ年金額でも、住む場所によって手取り額が異なることは、ほとんどの人が知らなかったようで、大きな反響を呼んだ。

 手取り額に差異が発生するのは、国民健康保険料と介護保険料が自治体によって異なるためである。

 例えば年金収入265万円の場合、県庁所在地47都市のなかで手取り額が少ないワースト1の大阪市と、最も多い静岡市では、約8万円もの差になる。

 この記事を読んだダイヤモンド編集部の50代男性は「リタイアしたら静岡市に引っ越しを考えようかな」とつぶやいていたそうだ。読者の中にも同様に思った人は少なくないだろう。

 参議院選挙も終わったので、そろそろ「財政検証」が公表される。これは公的年金の“健康診断”のようなもので、人口や経済の動向を考慮し、年金財政が長期的に持続可能かどうかを厚生労働省が5年に一度検証する。

 少子高齢化を鑑みると、財政検証が明るい未来を描ける結果になるとは考えにくい。長期的には、年金額が少しずつ目減りするのは避けられないだろう。

 国の政策により額面の年金額が減っていくのは、私たち自身がコントールすることはできない。しかし、年金の「手取り額」を自分で増やす術はある。知るかしらないとでは大違い。今回は、年金の手取りを増やすワザを伝授しよう。