アップルの幹部は何年も前から「アップルにはもう1つの中国が必要だ」と言っていたが、新型コロナウイルスはその主張に新たな意味をもたらしている。新型コロナウイルス感染症の急拡大とそれがもたらしている混乱で、アップルは改めて世界最大の人口を持つ中国への依存を試されている。同国はアップルにとって重要な消費者市場であるだけでなく、世界で販売される大半のiPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)、Mac(マック)の製造拠点でもある。中国は感染拡大を受け、先週末に春節(旧正月)休暇が終わったあとも多くの工場を閉鎖している。アップルと同社端末の最大の製造業者である富士康科技集団(フォックスコン)によると、生産再開は10日遅れの2月10日になる予定。しかし、アナリストや製造会社幹部は、企業への影響が工場閉鎖にとどまらない兆しが見え始めていると話す。アナリストによると、アップルの1-3月期のiPhone出荷台数は感染拡大前の予想を5~10%下回る見通しだ。
アップルの中国依存、コロナウイルス流行で試練
販売が減少し、重要なサプライチェーンに混乱が生じる可能性
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