ドナルド・トランプ米大統領は4.8兆ドル（約526兆円）の2021年度予算案を10日に提示する見通しであることが分かった。社会保障給付や外国支援向けの支出を大幅に削減する一方、防衛や退役軍人向けの予算を手厚くする内容。政府高官によれば、10月1日から始まる来年度の予算案では軍事支出が前年比0.3％増の7405億ドルとなっている。一方で非防衛支出は5900億ドルと5％削減され、昨年夏に米議会とトランプ氏が合意した2年間の政府歳出に関する合意額を下回っている。予算案は共和党が多数派を占める上院と民主党が多数派の下院による超党派の支持が必要だが、下院では可決されない可能性が高い。一方でその内容は、トランプ氏が11月の大統領選で再選を果たした場合にどのような財政政策目標を掲げるかを示すものでもある。