【著者からのメッセージ】

<大反響! 連載人気ランキング>
第1位「男の子の学力」を伸ばすために親が知っておきたい育て方
第2位男の子の学力は「机に向かう姿勢」で9割決まる
第3位男の子の「折れない心」を育てるためのコツとは?

『男の子の学力の伸ばし方』 富永雄輔著 定価1650円 ダイヤモンド社刊

 私は、「進学塾 VAMOS(バモス)」の経営者として、「入塾テストなし・先着順」と生徒を選抜することなく、多くの子どもを難関校へと導いてきました。

「どんな子でも必ず伸びる」という確信が、私にはあります。こと「伸び率」に関して、私はどこの学習塾にも負けない自信があります。それは単に実績の話だけではなく、再現性のある学習メソッドを取り入れているからです。

 具体的には本書のなかでお伝えしますが、学力を伸ばす勉強には、明確なロジックがあると考えています。

 多くの人は学力をセンスや才能のたまものだと考えていますが、実際にセンスが必要となるのは、ごく一部の天才同士の戦いに限られます。ほとんどの子どもにとっては、そもそもセンスは必要ありません。

 また努力は必要ですが、どれだけ長時間勉強しても、正しい努力でない限り結果がともなわないのは、社会人にとっての仕事とまったく同じです。

 本書は、学力が伸びるメカニズム、「わかる」ことのブラックボックスを可視化しながら、どんな子でも学力を伸ばせる考え方や手法をお伝えします。

 •勉強はしているのに、どうしても子どもの成績が上がらない
 •子どもの中学受験を考えていて、もっと効果的な勉強法を知りたい
 •受験勉強には反対だが、子どもに将来役立つ学力を身につけてほしい
 •子どもに自分から勉強してもらいたいと思っている
 •自由放任で育てたら、子どもが全然勉強しないと悩んでいる
 •夫婦間で、子どもの勉強への取り組みに熱の違いがある

 こうした方に、本書はとくにおすすめです。

 多くの人は、子どもの学力を伸ばすために、問題を解く魔法のノウハウや、「センスのいい考え方」を期待するかもしれません。しかし、そうしたものは存在しません。

 学力が伸びるプロセスを分解すれば、基礎となる知識の「点」を増やして、それを効果的につなげて「線」にしていくということです。言い換えると、「つながる」ということが、「わかる」ということです。

 算数には問題を解く土台としての「九九」がありますが、実はほかの教科にも「九九」にあたる基礎があります。それを反復トレーニングで学び、基礎同士を上手につなげること。学力が伸びる構造は、センスではなくロジックなのです。

 本書では、男の子の学力を伸ばすために、親ができることすべてを紹介しました。

 まず、序章で「学力を伸ばす基本的な考え方」をまとめています。第1章では、「男の子の本能的な7つの特徴」について、第2章ではその特徴を活かした、「学力を伸ばす5つの絶対法則」について解説します。

 第3章では、「考える力を養う13のコツ」、第4章では男の子がとくに苦手な「目標・計画術のテクニック」を紹介します。第5章は、具体的に、算数・国語・理科・社会の成績を効率的に上げる「必修4教科の勉強法」を細かく見ていきます。そして、第6章で男の子が「自主的に学習するための習慣づくり」を、最後の第7章では、「成績を伸ばせる親の習慣術」をまとめていきます。

 本書は、あくまで学力を伸ばすための入口に限定していますが、そのために親ができることすべてを1冊で網羅した内容となっています。試せるところから、ぜひ実践してみてください。

 子どもたちには、親が考えている以上に潜在的な力があります。

 左脳が発達していない男の子は言葉足らずで、親から見るとなんとも頼りなく感じるはずです。しかし、彼らはあるとき、ちょっとしたきっかけで大化けします。ここが、男の子の面白いところです。

 本書が、その能力を引き出す一助になれば、著者としてこれ以上嬉しいことはありません。