開成・麻布・灘・筑波大駒場・渋谷幕張…。東京・吉祥寺の進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、保護者から圧倒的な支持を集めている。本連載では、VAMOSの学習メソッドが凝縮されたシリーズ3万部突破の『男の子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から、子どもの計画・理解・反復・習慣のプロセスを体系化した「男の子の特性」に基づく学習法をお伝えしていく。
なぜ入塾テストがないのに、圧倒的な合格率なのか?
私は、東京・吉祥寺に本部を置く学習塾「進学塾VAMOS(バモス)」の経営者として、自ら子どもたちの指導にあたっています。そこでは、難関校への高い合格率はもちろんのこと、社会に出てからもたくましく生きていける人間に育てることを重視しています。
そんな私の学習メソッドは、男の子の将来を考える父親たちから、とくに大きな支持を得ています。
私の所には、幼稚園児から大学浪人生までの子どもたちを預かっており、男子小学生の場合、開成、麻布、筑波大学附属駒場といった首都圏の難関中学校に毎年、多くの合格者を送り出しています。その合格率は首都圏トップクラスです。
現在、吉祥寺のほか四谷、浜田山などに規模を拡大しているものの、あくまで生徒数150人前後の小さな学習塾にすぎません。
こんな小資本のVAMOSが好成績を上げられる理由について、多くの人は「徹底的に選抜して、最初から優秀な子どもを入塾させているからだろう」と考えるようです。
しかし、まったく逆で、入塾テストは一切行わず、生徒は「先着順」に受け入れています。優秀どころか、「うちの子どもはどうしようもない」と悩んで、早くから相談にくる親御さんも多いのです。
そういう子どもたちを選抜なしに受け入れているのは、「子どもの能力は1回の入塾テストでは測れない」という持論があるからです。とくに、中学受験を目的に入塾してくる子どもの多くが小学4年生以下で、そんな幼い時期に、1回のテストで自分の持てる力を出し切れるはずがありません。