「誘導的しつけ」は道徳心を育む
子育ての専門家たちは、これを「誘導的しつけ」と呼んでいて、この手法には大きな効果がある。
誘導的しつけをおこなえば、子どもに道徳心を与え、それをさまざまな場面で適用させることができる。
ところが、なんの理由も説明されずに、ただ罰だけを受けた子どもは、罰を受けたのは自分が悪いからではないと考える。そして、権力をもつ人間を警戒するようになる。
自分の胸のうちの道徳のコンパスに従って理性的に行動するのではなく、外部の脅威と思えるもの次第で行動を変えるのだ。
結論。親が一貫して明確な境界線を示し、その境界線を越えてはならない理由をきちんと説明すれば、子どもは道徳心を育てられるようになる。
(本原稿は『100万人が信頼した脳科学者の絶対に賢い子になる子育てバイブル』ジョン・メディナ著、栗木さつき訳の抜粋です。本書ではこの他にも、科学的に正しい「道徳心の育て方」を解説しています。)