例えば、先般、野村證券グループが手数料ゼロ(当初10年間)の積み立て専用投信を発表したが、この商品に限らず投信手数料の下落は、対面営業の金融機関が顧客に対する助言と販売を合体して行い、運用商品で採算を取ることを急速に困難にしている。今後のことを予想するなら、「助言」と「販売」あるいは「運用」はアンバンドル(細分化)されて、「助言」を求める顧客は、独立したアドバイザーからのアドバイスを求めるようになるだろう。

 一部には独立したアドバイス業者が金融商品の販売も行う形態に期待する向きがあるが、助言と販売(の手数料収入)の間には深刻な利益相反があり、このビジネス形態は好ましくない。独立したアドバイザーを名乗りながらも、経済的な実態(インセンティブの構造)は旧来の証券会社の歩合性外務員と変わらないからだ。

 アドバイザーは利益相反のない立場から助言を行い、顧客はインターネット等の安価なチャネルを通じて、アドバイザーの収入と関係のない金融機関で運用商品の売買を行うべきだ。

 話を元に戻すと、金融アドバイスのビジネスを行う側も当局も、現在の投資顧問のような「重たい」枠組みではない形で、有用かつ健全な運用アドバイスが多数・手軽に、同時に安全に、提供できるような仕組みを考えるべきではないか。

ライトな投資顧問=
「登録金融アシスタント」の構想

 筆者は、法学部出身ではないこともあり制度設計に明るくないが、「このような制度があればいいのではないか」と希望する仕組みの概要を述べてみる。

 まず、資格の対象者は個人として、例えば「登録金融アシスタント」とでも名付けて(略称は「RFA」とでもしよう)、監督当局(各地の財務局)にあって登録・管理を行う。

 後述のようにアドバイスできる内容とビジネス形態が限られることから、登録は難しくある必要はない。初回に1日程度の研修を受けてもらって、簡単なテストに合格すれば資格を与えて登録していいだろう。運転免許証のような登録者カードを発行する。