新型コロナで浮き彫りになる、シングルマザーに本当に必要な支援写真はイメージです Photo:PIXTA

「子連れ出勤解禁」
という選択肢

 新型コロナ騒動で子育て中のママたちが悲鳴を上げている。ご存じのように、安倍総理は3月2日から小中高の休校を要請。自治体によって対応はまちまちだが、多くの学校が休校になった。そうなれば、当然ながら「休校中の子どもたちをどうするか」という悩みが生じる。ちなみにいまの日本では、共働き率は約6割(平成27年国勢調査)。また母子家庭は約123万世帯、父子家庭も約19万世帯ある(平成28年度全国ひとり親世帯等調査)。

 この休校問題を受けて、各自治体もいろいろ対策に乗り出している。たとえば普段は利用していない児童も学童で預かったり、学童を朝から開始したりといった具合だが、残念なことにその施策は地域によってバラバラ。ひとり親家庭支援の現場からは、「私たちの市ではまったく何も対応してくれてない」という声も聞こえてくる。

 一方、民間の企業やNPOもさまざまな取り組みを始めている。民間学童を運営する団体では、午前中からの預かりや、入会金を必要としない1日単位の臨時預かりなどを実施している。オンライン授業を期間限定で無償提供する学習支援企業・団体も数多い。ワタミなどの宅食業者も、小中高校生に対して商品代無料(配達料は必要)で食事を提供している。