全世界でシリーズ累計100万部超のベストセラー『ブレイン・ルール』の第2作目にあたる『100万人が信頼した脳科学者の絶対に賢い子になる子育てバイブル』がついに日本上陸。「賢く幸せな子になってほしい」と願うすべての親のために、科学的に何度も「正しい」と認められた子育ての手法だけが紹介されている。本連載では同書より特別に一部を公開する。
気を引きたい子どもへの接し方
私の知り合いに、ママの気を引きたくてたまらない女の子がいた。
「魔の2歳児」は、階段の上からしょっちゅうおもちゃを投げる行為で始まり、しまいに家族全員がまいってしまった。当人はこの無作法が楽しくて仕方ないようで、やがて階段の上からいろいろな物を放り投げるようになり、とくに好んで選んだのが母親の本だった。
母親は読書家だったため、さすがに堪忍袋の緒が切れた。母親は娘をやさしく諭そうとしたけれど、何度話をしても悪行はあらたまらず、しまいに怒鳴りはじめた。そしてついに、お尻を叩くお仕置きをしたものの、娘はあいかわらず階段の上から物を投げつづけた。
なぜ母親の戦略はうまくいかなかったのだろう?
それは、母親がお仕置きをすることで、この女の子は自分がなによりも強く望んでいたものを手に入れたからだ―ママが自分だけに注意を向けてくれることを。
この場合の最善の対処法は、悪さをしたときに母親が娘を完全に無視することだ。