さらに効果をあげるには?

 どちらのタイプの懲罰も、適切に実施すれば、子どもの行動を変え、それを持続させる力を発揮する。とはいえ、確実に効果をあげるには、特定のガイドラインに従わなければならない。懲罰の効果には限界があるからだ。

その行動を起こさないように抑制はできても、悪さをする方法を子どもが学ばないように妨ぐことはできない。

懲罰を与えるだけでは、なんの指導にもならない。きちんと時間を割き、子どもを諭すこと。さもないと、悪さをはたらく代わりにどんな行動をとればいいのか、子どもにはわからない。

懲罰を与えれば、子どもにはかならず負の感情が残る。罰を受けて恐怖心を覚えたり、怒りを感じたりするのはごく自然な反応だ。誤った方法で懲罰を与えようものなら、逆効果が生じる危険があるし、親子関係に大きなダメージを残すおそれもある。

(本原稿は『100万人が信頼した脳科学者の絶対に賢い子になる子育てバイブル』ジョン・メディナ著、栗木さつき訳の抜粋です)