感染者数の増加抑制と
通常の経済活動の両立を目指すべき

 いずれにしても、初期段階での厚労省の対応は後手後手で明らかに失敗だったにもかかわらず、官邸主導で安倍総理が打ち出したイベント自粛と学校の休校、そしてそれを受けた過剰なまでの自粛(=日本人の律儀でルールを守る国民性)によって、現状、日本の感染者数は韓国やイタリアなどと比べて明らかに少なく抑えられています。WHOも日本の対応を評価しているくらいです。

 その一方で、米国や欧州でコロナウイルスの蔓延が本格化しつつあり、WHOもついにパンデミックを宣言しました。世界の金融市場が暴落していることからも明らかなように、これから世界経済は大混乱になるでしょう。

 そのように世界的に厳しい状況となりつつある今だからこそ、震源地である中国に次いで大規模感染を早期に経験した日本は、初期の感染者数の激増を抑えられた次のステップとして、感染者数の増加を抑えつつ経済活動に支障を来さないやり方を確立し、世界に示すべきではないでしょうか。

 幸い、専門家会議からは、コロナウイルスのクラスターの発生リスクが高いのは、「換気の悪い密閉空間」「人の密集」「近距離での会話」の3つの条件が重なった場合であるとの知見が示されました。逆に言えば、この3つの条件を意識して避けるようにすれば、高齢者は除外すべきですが、イベントの開催も含め通常の経済活動を行っても感染のリスクは高くないはずです。

 とすれば、政府が3月19日に自粛についてどういうスタンスを打ち出すか分かりませんが、そうしたルールを守った上で多くの企業や国民が出来るだけ通常の経済活動を行うようにするタイミングが来ているのではないでしょうか。

安倍総理がもっと会見して
分かりやすく説明することが不可欠

 そして、それを実現するために大事なのは、政府がもっと国民に分かりやすく広報を行うべきということです。専門家会議のメンバーに好きに喋らせていてはいけません。

 また、厚労省はHPに詳細な情報を出していますが、わざわざHPを訪れて情報を丹念に読み込む人など多くありません。多くの人がテレビ番組やネットでにわか知識を学び、人によっては一部の専門家の極論を信じてしまっているのが現実です。