すべてはつながっている

これは、私の本業である「投資」でも同じです。
マジメな社員やひたむきな経営者のいる会社に、こういうときにこそ頑張ってもらいたいのです。

私たちが使ったお金は、誰かの給料になっているし、私たちが得る給料も誰かの使ったお金です。
そうして、すべてはつながっていることを、経済用語で「互恵関係」といいます。

お金そのものは無色透明な存在ですが、お金を通じて誰かを支え、お金によって誰かに支えられている。そのことを自覚すると、途端にお金がカラフルで明るいものに思えてくるはずです。

お金は自分のために使うだけでなく、使い方次第で他の人を幸せにすることもできます。

無自覚な消費をなくそう

ここで1つ質問です。

「昨日の1日で使ったお金の金額と内容を答えられますか?」

いかがでしょうか。
昨日という、ごく近い過去の話でも、意外と詳しく思い出せない人が多いのではないでしょうか。
家計のやりくりをきちんと記録している人や、自分で税務申告をしている自営業の人でないと、ちゃんと買い物の内容や金額を覚えているのは難しいと思います。
それなりにお給料をもらっていて、自由に使えるお金がある人ほど、「覚えていない」と言います。
これはすなわち、消費活動に無自覚な状態です

「お金を使う」という行為を未来に向けるためには、意識的にお金を使う必要があります。
ここでは、金額の多い少ないはあまり関係がありません。「あなたが何を考えて、どんな気持ちでお金を使ったか」が重要なのです。
何を買ったか、使った金額について覚えている人も、「どんな目的で買ったか」までは答えられないかもしれません。
ですが、投資家のように生きる上では、そこに乗せる「自分の気持ち」が大切なのです。