「消費=応援」である

お金を使うという行為は、経済行為であり、「応援」という側面もあります。果たして、どのくらいその自覚があったでしょうか。
自分がお金を使った商品に対して、どんなものなのかパッケージの情報をじっくり見たり、ネットで調べたりしたことがありますか。
スーパーの野菜や魚は産地を気にしてみたり、お店で食事したときは店長や従業員と会話してみたり、「消費=応援」と考えてみると、あなたがお金を使う行為は「力」を持ちはじめます

ロングセラーだった商品が惜しまれつつ製造中止になるニュースが度々起こります。
ニュースになった途端に、「寂しい」「残しておくべきだ」とファンたちが訴え、買い占めることが起こりますが、それは「応援されなかったから消える」のです。
製造中止が決まってから応援しはじめても、もう手遅れなのです。

生活のためだけに無自覚にお金を使うのは、いったんやめにしましょう。
少しずつで構いませんので、「応援する」という意識で財布からお金を取り出すようにしてみてください。
それが、「経済を止めるな」「経済を回そう」という動きになっていきます

あなたが「残したいもの」は何ですか?

私が投資する目的はただ1つ。
「世の中を良くして明るい未来をつくること」です。
一見、きれいごとに聞こえるかもしれません。しかし、突き詰めてみれば、すごく現実的な話でもあります。
なぜなら、未来が明るくなければ、自分自身もよりよい人生を送れないからです。

ファンドマネジャーとして私が投資をするのも、長期的に成長する見込みのある会社です。短期的な目線の会社には原則として投資しません。
目先の利益に目がくらみ、株主や従業員、お客さんを軽視した不真面目な会社が、短期的に株価が上昇することがあります。

しかし、株式市場は限りなくフェアな世界であり、長期的に見れば、そういう会社はやがて凋落していきます。
資本主義の社会では、正しい方法でお客さんや世間からの信用を得られない限り、長期的に利益を上げ続けることは不可能なのです
お客さんのことをきちんと考えていて、社員のことも愛している。そういう利他の心がある人たちに投資をして、日本の将来に賭けてみる。それによって明るい社会をつくっていく循環が生まれます。

ぜひ、あなたにとって「大切な場所」「残したい場所」にお金を使っていただきたいなと思っています。
この状況だからこそ、あなたが応援したい人は誰なのか、そして応援できる方法が何なのかを考えてみましょう。