不安だらけのビジネスパーソンに向けて、著書『投資家みたいに生きろ』で投資家的な解決法を示した藤野英人氏。今、新型コロナウイルスによる自粛モードで経済は大打撃を受けているが、個人として私たちが「今すぐにできること」は何なのか。どういう仕組みや意識が必要なのか。
ファンドマネジャーとして第一線で活躍する彼に、投資や消費の概念を絡めながら語っていただいた。

「いい仕組み」はないだろうか?

新型コロナウイルスの感染拡大により自粛モードが続いています。

藤野英人氏

多くの飲食店をはじめ、時間体験消費、空間体験消費型のビジネスは予約キャンセルが相次ぎ、お店はキャッシュフローが深刻に悪化、大打撃を受けています。

その一方で、「経済を止めるな」「経済を回そう」という発信もネット上に増えてきました。「大好きなお店」や「商品」について考えたり、心配したりする人が増えているのでしょう。

2月末に、私もフェイスブックでこのような投稿をしました。

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「外食業など今、キャッシュフローに困っているお店が、1割引くらいで4月以降のお店での入店のお食事券をネットで販売できないかなぁ。未来の席の販売です。ホテルやアミューズメント施設、映画、コンサート、野球などでいろいろできそうです」

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今すぐに現場に行くことは無理でも、応援したいお店に常連客がお金を投与できる仕組みがあれば、落ち着いた後にお店に行く楽しみができます。

お店側も当面のキャッシュを手に入れることができるので、お互いwin-winになります。応援したい人は、たくさんいるはずだと思いました。

消費行動の原点へ

そしてやはり、すぐに立ち上がる人たちがいました。

クラウドファンディング大手のCAMPFIREや、MOTION GALLERYでは、新型コロナウイルスの影響に対応するためのプロジェクトに対して支援プログラムを打ち出し、それを多くの人たちが活用しはじめています。

たとえば、私が縁深い北海道の十勝でも、『コロナに負けるな! とかち「絆」応援プロジェクト』というクラウドファンディングが発足しています。
クラウドファンディングの他にも、さまざまな新しい仕組みでの支援が世に出てきています。

このように、「応援したい」「なんとかしたい」という気持ちは、今回のような緊急事態にかかわらず、そもそも消費行動の原点ではないでしょうか。新型コロナウイルス問題がきっかけとなり、その本質があぶりだされている印象です。

私自身、「大切な場所」や「お店」にはなるべくお金を落としていこうと思っています。ひた向きにお客さんを大切にしているような場所を見極めて、そこを応援していくのです。