『学びを結果に変えるアウトプット大全』『学び効率が最大化するインプット大全』などのベストセラーで知られる精神科医・作家の樺沢紫苑さん。
現在、著書『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』が人気沸騰中の精神科医Tomyさん。

ふたりは精神科医でありながら、Twitter、Facebook、YouTube、ブログなどを通じて、人生のアドバイスを発信し、多くの読者を獲得しているという共通点を持つ。

今回は、そんなふたりが、SNSによる情報発信を始めたワケ、アドバイスをするときのスタンス、そして読者から寄せられたお悩みにも直接回答!
濃密なスペシャル対談をお届けする。

Q.新型コロナウイルスのせいで友情にヒビが……

友達と旅行に行く予定だったのですが、直前になって「新型コロナウイルスが不安だから中止しよう」と言われました。私の住んでいる地域でも感染者は出ていますし、正直、地元にいても旅行先にいても、感染する可能性はそこまで変わらないのではないかと思うのですが。何が正しくて何が間違いなのか不透明ななか、このように友人や仕事の取引先に対してモヤモヤすることが増えてきました。心の平静を保つには、どうすればよいのでしょうか?

◎Tomy先生の回答

新型コロナへの対処法は、本質的なことをちょっと難しく言うと、「よくわからない不安な状態への対応方法の価値観の違い」ということです。また、このお悩みからは、「友人だから価値観が一緒じゃないといけない」みたいな思い込みや決めつけが含まれているように感じます。

そもそも価値観は人それぞれ、なんです。違う価値観を持っていても、友人は友人ですし、そこで争う必要も、やきもきする必要もありません。ただ「あなたはそういう意見なんですね。私はそこまでじゃないなー」というだけでいいんです。

「みんな同じ価値観じゃなければいけない。そうじゃないと仲よくできない」みたいな考えは違うな、と腹落ちすれば、それだけで解決できると思います。多少価値観が違っても、ショックを受ける必要はありません。価値観が違うままでお互いに妥協できる範囲で友人関係を続けられれば、それでいいんです。

◎樺沢先生の回答

心理学には「ヤマアラシのジレンマ」という概念があります。寒い日にヤマアラシが暖をとろうしてお互いに近づくと、トゲが刺さって痛い。だからといって、離れすぎるとやっぱり寒い。結局は、ちょうどいい距離感で寄り添うのがベストであるという寓話に基づいています。

たとえば、夫婦でも独身のときには仲がよかったのに、結婚したとたんにケンカが多くなるケースが珍しくありません。友人関係でも同じです。要は、お互いに距離が近づきすぎると不和が生じるというのが、人間心理の本質です。

そう考えると、「少し距離をとる」というのが一番の対処法といえます。今までLINEを1日5、6回やりとりしていたなら、1、2回に減らしてみる。あるいは毎日のように会っていたのを2、3日に1回に減らしてみる。そんなふうに距離をおくだけで、相手の意見も尊重しながら自分の意見も押しつけない、気持ちのいい関係をつくることが可能となります。

ある程度距離をおくことで、友人に対する甘えや、ある種の依存を自分でコントロールできるようになると思います。

【次回へ続く】