前週末比429円01銭安の1万7002円04銭で終わった日経平均株価を示す電光ボード(16日午後、東京都中央区) Photo:JIJI

 日本銀行は3月16日午前9時前、金融政策決定会合を同日正午から前倒しで開催することを公表した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)でパニック状態に陥っている国際金融市場の動揺を受けての緊急措置だ。

 開催から2時間後の午後2時過ぎ、日銀は金融政策決定会合の決定として「新型感染症拡大の影響を踏まえた金融緩和の強化について」と題する声明を公表。企業金融の円滑化に万全を期すとともに、金融市場の安定を維持し、企業や家計のコンフィデンス悪化を防止する観点から以下3点による金融緩和の強化を発表した。

ETF買い入れ“12兆円”に上限引き下げ
長短金利操作は維持

(1)一層潤沢な資金供給の実施
積極的な国債買い入れ。米連邦準備制度理事会(FRB)など5中央銀行と協調し、米ドル資金供給オペの貸付金利を0.25%引き下げ。

(2)企業金融支援のための措置(今年9月末までの時限措置)
[1]新型コロナウイルス感染症にかかる企業金融支援特別オペの導入。
民間企業債務(約8兆円)を担保に最長1年の資金を金利ゼロ%で供給。
[2]CP・社債の追加買入れの増額。
買入枠を計2兆円設け、CP等は約3.2兆円、社債等は約4.2兆円の残高を上限に買い入れを実施。

(3)ETF(上場投資信託)・J-REIT(不動産投資信託)の積極的な買い入れ
当面、買い入れ上限はETFが年間約12兆円、J-REITが同約1800億円。
(従来の上限はETFが年間約6兆円、J-REITが同約900億円)

 また日銀は、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)の維持も決定した。この決定は賛成7反対2によるもの。反対票を投じたのは政策委員会委員の原田泰委員と片岡剛士委員で、片岡委員は短期政策金利を引き下げることで金融緩和を強化することが望ましいと主張した。