
「伸ばしたい強み」「描くライフイメージ」を軸に企業を選択したAさん
Aさん(30代前半)は、必要に迫られて転職活動をスタートしました。大手企業で営業を経験した後、複数の友人と一緒に起業。経営企画・事業企画を担っていましたが、ご自身は経営から離れることになり、再び企業に所属して働くことを決めたのです。
大手企業では営業として高い業績を挙げ、ベンチャー企業で「経営」に携わったAさん。これらの経験を生かしてこの先のキャリアをどう展開していけるのか、ワクワク感も抱きながら前向きな姿勢で転職活動に臨みました。
次の仕事を選ぶにあたり、Aさんには明確な軸がありました。1社目で経験した営業職よりも、経営に関わる仕事を「自分の志向に合っている、今後も伸ばしていきたい」と考えていたのです。さらに、「仕事の内容やキャリアの歩み方」を具体的に考えていく中で、徐々に「生活や人生において実現したいこと」を重視したいと、企業選びの軸が明確になっていきました。
Aさんの実現したいこととは「人生1回しかないから海外に住んでみたい」。この軸に基づき、さまざまな求人の比較検討を進めました。最終的には外資系コンサルティング会社も選択肢に挙がりましたが、海外グループ会社に勤めて海外に住むことができる可能性がある事業会社を選択するに至りました。年収は300万円以上アップを果たしています。
転職したいと思いながらも、「これといってやりたい仕事がない」「キャリアビジョンが浮かばない」という方も多いでしょう。そんなときは、「仕事」「キャリア」という観点ではなく、「どのような生活がしたいか」「どのような人生を送りたいか」から考えてみるのも一つの方法です。
Aさんは、「ライフイメージ」から納得のいく選択をしましたが、「自分が何に向いているのか、まだ明確にはなっていない」と言います。転職活動は決して順調に進んだわけではなく、面接で不採用になることもあったため、自分に合う仕事・合わない仕事の気づきもあったようです。「これから2~3年働いてみて、手応えを得られたらそれをさらに伸ばしていけるようなキャリアを積んでいきたい」とのことでした。