現在、フランス・パリで余生のような生活を送り、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」や新サービス「ペンギン村」の管理人を続ける、ひろゆき氏。
早くも3万部を突破した今回の新刊『1%の努力』(ひろゆき・著)では、いかに彼が今の立ち位置を築き上げてきたのか、その「考え方の考え方」について語った。

「『出る杭は打たれる』という言葉があるが、出すぎた杭は打たれなくなる。
会社の中の社員も、1人だけが騒いでるだけなら退職に追い込むことができるが、1人1人が組合として大きい存在になってしまうと、共存をするしかない。
『数』を優先させてしまうのは、ビジネスの戦略としても正しい。」(本書内容より)

今回は、「ビジネス戦略」がテーマだ。

起業して必要だった「能力」

2000年代に、僕が運営をしていた「2ちゃんねる」というサイトは、どんどん大きくなっていった。
とはいえ、2ちゃんねるの事業で利益があがるわけではなく、トラブルが多くてビジネスとしては割に合わなかったかもしれない。

ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

当時、月250万円のサーバー代を捻出するために、バナー広告や出版でお金をまかなっていた。起業してうまくいっている人は、派手な能力ではなく、地味なやりくり能力や総務のような事務処理能力が必要だ
問題が起きたら、粛々と対処する。そこに、「好き嫌い」の私情を入れる余地はなかった。

そして、2008年には、2ちゃんねるのユーザーは1000万人を超えた。
平均年齢は30歳くらい。活字として消費されて、ネット広告も儲かり出し、僕の年収は1億円を超えた。
ただ、広告に頼るメディアは厳しくなる予感があった。新しいメディアが増えると、そのぶん食い合うことになり、薄利多売にならざるを得ない。

競争しないところまで行けるか?

たとえばユーチューブは、グーグルに買収されたことで、ある意味「何もしなくていい企業」になった。
潰れる心配もなく、競争して頑張る必要もない

ユーチューブがここまでの規模になれたのは、「著作権侵害コンテンツを見られたから」という理由がある。もちろん、削除依頼を出せば消されてしまうが、そこにはタイムラグがあるため、一時的には見ることができてしまう。削除依頼が来ないものは、ずっと放置され続けてしまう。

あなたもきっと、最初に見たユーチューブ動画は、テレビや映画、音楽など、著作権違反の動画だっただろう。
それを自分たちの売り物であるかのようにして、いまや世界一の動画サイトとしてブランディングしてしまったわけだ。
動画サイトが大きくなるためには、グレーな部分をひたすら攻めるしかなかったのかもしれない。