人生、何がおこるかわかりません。順調にいくこともあれば、逆風にさらされることもあります。経済状況が混とんしている今、お金こそが命綱です。そんな大切な命綱ですが、あなたと伴侶の二人を支えるだけの強度はありますか。なにかのための備えは日頃からきちんとやっていく必要があります。急に慌てても間に合わないので、元気な今のうちから少しずつ準備を始めていきましょう。
そこで、ご夫婦や子ども向けにお金の教育活動をしているお金のソムリエ協会会長による新刊『夫婦1年目のお金の教科書 夫婦生活はお金の相性で決まる!』から、夫婦1年目がよくモメるテーマから生まれた疑問を基に、新婚さんはもちろん、結婚を控えているカップルから熟年夫婦に至るまで、お金が増えて貯まる最高の家計術を42項目にわたって紹介していきます。
貯蓄用の口座を作って
積み立てを始めよう
将来のための貯蓄が生活費と一緒になっていると、境目のないどんぶり勘定になってしまい、ついつい使ってしまいます。
そこで、生活費用の口座とは別に、貯蓄専用の口座を作りましょう。
とはいっても、めんどくさいことは避けたいし、危ないこともしたくない。簡単・安全・確実な方法があれば、それに越したことはありません。
そこで、おすすめしたいのが、確定拠出年金、小規模企業共済、財形貯蓄、積立定期預金という4種類の口座です。この中から一番自分に合ったものを2つ選んでください。
確定拠出年金は老後の生活費の積み立てです。小規模企業共済は個人事業主や零細企業の社長向けの退職金積立です。財形貯蓄は給料から天引きで積み立てる口座です。積立定期預金は普通預金から積み立てる口座です。
いずれも自動で積み立てられるので手間暇がかかりません。強制力が働くので、嫌でもお金を貯められる。あとは、どんな目的で貯めるのかによって、どれを選ぶのかが決まってきます。
老後のために貯蓄したい方は、迷わずに確定拠出年金を始めましょう。堅苦しいネーミングですが、名前とは裏腹に素晴らしい制度です。
なぜ素晴らしいかというと、確定拠出年金は「お金の定理」をすべて満たしているからです。お金の定理とは「1+1=2」のような事実、つまり、絶対に否定しようがない自然科学です。