ソフトバンクグループ(SBG)は近年、ハイテク企業への巨額投資を進めてきたが、成果はまちまちだった。今回打ち出した自社株買いに向けた主要資産の売却は、より良い結果をもたらしそうだ。SBGは最大4兆5000億円の資産を売却し、調達資金を自社株買いや債務償還に充てる方針を明らかにした。2週間前に発表した5000億円の自社株買いを含め、最大227億ドル(約2兆5000億円)をつぎ込み、株式の約4割を買い戻す。23日の東京市場で、同社株価は19%急伸し、値幅制限いっぱいのストップ高となった。今回の措置により、SBGの純資産価値に対する株価の大幅なディスカウントは縮小するだろう。ディスカウント幅は足元の市場混乱により、著しく広がっていた。23日の発表前、SBG株価はたった1カ月間で半減した。同社が株式を保有する主要上場3社の合計資産価値(中国アリババグループの株式25%、米携帯電話サービス大手スプリントの株式84%、日本の携帯子会社の株式66%)の同期間における下落率は14%にとどまる。
ソフトバンクの大いなる賭け、次は自社株
自社株買いに向けた主要資産売却を株主は歓迎すべきだ
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