米連邦準備制度理事会(FRB)は経済を支援するため、できる限りの手を打った。あと必要なのは、政府がFRBと足並みをそろえ、景気刺激策を実行に移すことだ。FRBは23日、貸し出しプログラムの大幅拡大を発表。米国債と住宅ローン担保証券(MBS)の買い入れ規模を事実上、無制限とし、対象資産に商業用不動産担保証券(CMBS)を追加した。金融危機時に導入したターム物資産担保証券貸出制度(TALF)も再開する。TALFでは、小規模企業や学生、クレジットカード向けの融資債権で裏付けされた証券の購入を促すため、投資家に資金を提供する。さらに大企業の支援に向けて、投資適格級企業への貸し出しに加え、投資適格級の社債市場で高格付け社債や米上場の上場投資信託(ETF)の買い入れを行う制度を創設した。