コロナショックで真に懸念されるべき経済・金融の「新たな主戦場」
コロナショックで次の「主戦場」となる経済・金融面の課題とは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 いわゆるコロナショックの拡大が続いている。現象面としては世界的な感染者数の増加、実体経済の悪化、金融市場の混乱が連鎖的に進展していることは言うに及ばないが、最初の感染者確認から現在までの局面変化を単純化して整理すると、下記の3点に集約することができるだろう。

感染の震央は中国から
日本を含むアジア、欧米へ

 第一は、地理的な拡大である。2019年末に中国で発生した今回の問題は、1月下旬から日本を含むアジア諸国に拡大し、2月下旬以降は欧米に拡大している。その間に感染源となった中国では、感染拡大ペースが鈍化していることは朗報だが、欧米における混乱は始まったばかりであり、今後の打撃が懸念されることは疑いの余地が少ない。

 また、今後を見通すと、南半球での感染拡大や、それを受けて翌シーズンにも北半球で感染拡大が再発する可能性は残されている。

供給ショックのみならず
需要ショックが顕在化

 第二は、供給ショックから需要ショックへの移行である。中国での感染拡大は当初、同国内における製造業を中心としたサプライチェーンの問題として広く受け止められた。しかし今や、感染の主戦場は日本および欧米を中心とした最終需要地だ。

 また、先日公表された1-2月の中国経済統計によれば、供給側統計の代表格とも言える鉱工業生産(前年同期比▲13.5%)よりも需要側統計、たとえば小売売上高(同▲20.5%)や固定資産投資(同▲24.5%)の落ち込みが厳しく、グローバルな需要減退への悲観論を強める結果となった。

 コロナ騒動により日本経済が受ける影響という観点で整理すると、乱暴な言い方をすれば、内需だろうが外需だろうが、あるいは外需の中で中国向けだろうが第三国向けだろうが、究極的には大差はないのかもしれない。感染が収束するまで、少なくとも数カ月単位で最終需要が失われる。つまり、世界各国の経済活動の水準が一定程度低下し、かつ、その後の回復ペースも鈍るということだ。