景気後退、消費増税に続いて
「東京五輪延期」はさらに打撃に
政府は新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化に対応するため、4月中に緊急経済対策をまとめる。
対策の規模は、感染の世界的な拡大に伴う輸出減やサプライチェーンの寸断による生産縮小、インバウンド需要の落ち込み、また客足が遠のいた事業者への資金繰り支援や働けずに収入がなくなった非正規就業者や共働き世帯などへの生活保障など、さまざまな施策でかなりの額に上る。
20年度の当初予算が成立した後には、早々に大型の補正予算が組まれる予定だ。
筆者の分析では、日本経済はすでに2018年11月から景気後退期に入っており、その上に昨年秋の消費増税と今回の新型ウイルス問題の「三重苦」に陥っている状況といってよい。
東京オリンピック・パラリンピックの「1年程度の延期」が決まったことで、その後も、さらに追加の対策が必要になる可能性が強い。