新型コロナウイルスの感染拡大を受け医療マスクや検査に必要な鼻腔用綿棒などが不足する中、医療関係者らは一時的な対策として3Dプリンターを利用し必要な器具や用具を製造している。民間医療システムのノースウェル・ヘルスは、感染拡大の中心地となっているニューヨークで鼻腔用綿棒をプリント。感染者数が全米最多となっている現地では、世界的なサプライチェーンの混乱による影響がみられている。ノースウェルで3Dデザインやイノベーション部門のディレクターを務めるトッド・ゴールドスタイン氏は、新型コロナの感染が増えて「埋もれそうな状況だ」とした。ゴールドスタイン氏によれば、ノースウェルは1日当たり最大で3000個の鼻腔用綿棒を製造可能。これら綿棒は長くしなやかな棒で、外科用に使用される殺菌された樹脂を使ってプリントされる。同氏は3Dプリンター技術について、「検査ができなければ隔離することもできないため、問題にしっかりと取り組むことができると期待を持たせる」ものだとした。