あくまで「自粛要請」の日本でこの状態である。より強制力の強い外出禁止令を出している米国や欧州各国は日本以上に経済活動が止まっていることが容易に想像できる。経済危機に見舞われたリーマン・ショックの際にもこのような移動制限はなかったわけで、今回の新型コロナ危機をより深刻に捉えておくべきなのは当然のことと思われる。

コロナ収束後に大相場が来るが
今すぐに焦って買う必要はない

 日経平均は3月19日に1万6552円まで下落した。1月20日に2万4083円あった日経平均はわずか2カ月で8000円近く、率にして32%近くも下落したことになる。4月7日時点では1万8950円まで戻したが、それでも日経平均の予想PER(株価収益率)は12.4倍、PBR(株価純資産倍率)は0.91倍(QUICKデータ)と平常時であれば割安な水準にある。

 ただ、筆者は現在の日本株の水準を明らかな買い場とは捉えていない。新型コロナウイルスの影響がいつまで続くのかを見通すことは極めて困難だからだ。それはPERやPBRの計算のもとになる企業の利益や純資産がどこまで傷むのか、現状では見通すことが非常に困難だということを意味する。であれば現在は株価指標をあまりあてにせず、リスク量を減らし、何があっても対処できるようにするべき局面だと考えている。

 マーケットが本格反転するために最も大切なのは、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかることだ。有効な治療薬やワクチンが開発され実用化されるフェーズまで行けば、マーケットは一気に強気に転じるだろうが、今は焦って買う必要はない。

 それでは個人投資家が現在やるべきことはどんなことだろうか?筆者は「やがて来る大相場で資産を大きく増やすための準備をすること」に尽きると考えている。筆者はコロナ問題の収束後に株価暴騰フェーズが来ると考えている。その理由は、世界各国が協調的に大規模な金融緩和・財政出動に動いているからである。

 G20の首脳は3月26日に首脳会議を開催し、5兆ドル(550兆円)を超える資金拠出を行うと発表した。中でも米国は220兆円の経済対策の実施を決定している。金融政策についても同様で、米FRBは資産購入規模を「無制限」と発表し、社債購入や大企業への直接融資にも踏み切る方向と報じられている。米国だけでなく欧州や日本も大規模な財政出動、金融緩和策を表明している。これらはいずれも「100年に一度の金融危機」とまでいわれたリーマン・ショック後の対策を上回る大規模な内容だ。コロナ問題が収束すれば、これらのマネーがリスクマネーに向かう可能性は高く、その行き先の筆頭候補は株式となり、大相場が来る可能性は十分にあると考えている。