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「リサーチ部門はブラックボックス。私はガートナーのサービスの一ユーザであり、ベストのユーザでありたい」――ガートナーCIO、ダーコ・ヘリック氏に聞く

2012年8月20日
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――プライベートクラウド型の運用ということになりますか。

 データセンタ全体をクラウドで運用していきたいと考えていますが、現時点ではクラウド化ができているのはまだ一部です。

――現状はどういう業務がクラウドで展開されていますか。

 外部のクラウドのプロバイダから提供されている、人事や給与計算向けの基本的なアプリケーションは数年前から活用してきました。拡張性、柔軟性という意味で、パブリッククラウドも活用しています。演算能力やストレージが迅速に必要なときに、エンドユーザーは、プライベートクラウドから透過的にパブリッククラウドと意識せずに使っています。

 クラウドで、データセンタの運用方法は大きく変わります。たとえば50台のサーバが必要、新しいアプリが必要となったときに完全なプロビジョニング済みのものを数分単位で提供できるということも不可能ではなくなりました。すべてのインフラ、すべてのアプリケーション、すべてのミドルウェアをすべて自動化されたかたちでクラウドに展開するための準備を進めていますが、まだ時間はかかりそうです。

 テストの環境については、すでにクラウド化が完了しています。開発のチームで20台のサーバが必要だとなったときに、OSもミドルウェアもデータベースも整ったかたちで数分単位で提供できます。以前であれば、4~8週間もかかっていたことがです。

 帯域幅が十分にないという場合でも、相互運用性のある外部のクラウドプロバイダを利用することができます。それが150台分であっても、5台分であっても同じ時間で迅速にできます。

サービスベンダ間で標準が存在しないことが、クラウドの課題

――レガシーシステムからクラウドへ移行するうえでどのような課題がありましたか。

 過去数年間にわたり取り組んできた課題としては、すべてのアプリを仮想化することですが、レガシーのアプリのなかには、仮想環境で実行できないものもあったりしました。ただその部分に関しては改善が進んでいます。

 また、クラウドのサービスベンダ間で標準が存在しないということも課題です。現実の運用のなかでは相互運用性が大変重要です。開発者がパブリッククラウドで開発したものを本番のプライベートクラウド環境に移行する際に、二つの環境が異なる仮想化の技術を使いながらも、人の手の介入なく、技術自身が解決するのが理想です。逆に、内部で開発したものの、パフォーマンステストをやりたいと思った場合、そのままのかたちでパブリッククラウドで1万サーバ分のテストができるようになる。こういうことがいちばんいいわけですが、その部分はいまも課題です。

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