「つり目ポーズ」の投稿が
国際的な物議に
世界屈指の高度な人権国家でアジア人差別騒動が起こった。
SNSに「つり目」投稿をし、ミス・フィンランドを剥奪されたサラ・ジャフチェさん Photo:Mohan Raj/gettyimages
11月末、フィンランドのミス・コンテストで選ばれた女性が、SNSにいわゆる「つり目」を想起させるポーズの写真を投稿したことが、日本を含めた東アジアを中心に国際的な物議を醸した。
人さし指でまぶたを上に引っ張る、いわゆる「つり目ポーズ」は、東アジアの人々の容姿を嘲笑するポーズとして使われることがある。ミス・フィンランドの女性はSNSの画像に「中国人と一緒に食べる」との説明をつけており、中国人の容姿を揶揄したのではないかといわれた。
11月末に投稿されたこの画像は仲間内だけにシェアしたものだったようだが、「差別画像」として広く拡散されると、批判が殺到した。この事態を重く見たミス・フィンランド主催者は、12月11日に「人種差別は私たちの価値観と相いれない」として、この女性からミスの称号を剥奪(はくだつ)すると発表した。
騒動はこれで沈静化するかと思われたが、連立与党の一角をなす「フィン党」の国会議員3人は、処分が重すぎると主張し、SNS上に女性がやった「つり目」の画像や動画を一斉にアップして女性を擁護した。
このことで騒動はさらに拡大し、批判はフィンランドそのものに向かうことになった。
なぜ北欧の人権先進国とされるフィンランドで、こうした行為が政治的意思表示として行われるのか。ここではその背景を考えたい。
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