企業は、具体的な
ハラスメント指針を作るべき

 ではどうすれば、ハラスメントのない組織がつくれるのだろうか? その第一歩は、ハラスメントの知識を、研修などを通して組織内で周知、啓発することだが最も有効なのは、会社の経営トップが組織内のハラスメント撲滅を宣言することだという。

「今回の改正法の施行に当たって、厚生労働省ではハラスメントに関する詳細なガイドラインを出しています。そこには、ハラスメントの六つの類型と種類(左図参照)に加えて、労働者に対する一定の服装の強制や、性的志向に関する言動がハラスメントに当たる可能性について、またハラスメントの相談者が不利益な取り扱いを受けることが法律上禁止されたことなど、最新の情報が記されています。会社はそれを参考にしながら、紋切り型ではない、具体的な懲戒を含めた“ハラスメント指針”をしっかりと打ち出すべきです」と白河氏は語る。

 またハラスメント対策で不可欠なものに、ハラスメント通報窓口の設置があるが、社内の人間関係に関しては会社に相談しづらく、報復措置を恐れるため、あまり活用されていないケースも多い。ある外資系の会社では、そうした声を上げにくい被害者のため、ハラスメントを目撃した社員に人事部に通報する義務を持たせ、報復禁止方針を徹底しているという。ハラスメントを組織の病として捉え、対応している好例といえるだろう。