「ルームメイトはタピオカ屋でアルバイトしていたのですが、彼女の店も休みになってしまって」

 居酒屋やレストラン、ショップなど、自粛要請の直撃を受けている業界では、学生アルバイトが雇用できなくなるところがどんどん増えている。それに伴い、生活苦に直面している留学生も多くなってきた。

 張さんはいまのところ、天津の実家からの仕送りでなんとか暮らしているが、目標だった日本での就職はなかなか厳しいものになってきている。

 専門学校を卒業後、どうしても日本の音楽業界に入りたいと、日本人と同じ土俵で就職活動を続けてきた。スタジオやイベントなどでレコーディングエンジニアとして働きたいと考えているが、いまは日本のあらゆる産業の先行きが見えない。音楽業界はなおさらだろう。それでも、夢をあきらめずに就職先を探すつもりだ。

異郷の地での外出自粛で
メンタルが不安定化

 コロナ禍の真っただ中、東京に引っ越してきたのは楊陽さん(23)だ。

 『テニスの王子様』などのアニメをきっかけに日本に興味を持ち、将来は日本語を生かした仕事に就きたいと思って留学した。そして、今春、福岡の日本語学校を卒業し、都内の大学院に進学を決めた。

 とはいえ、感染者が日に日に増えていく東京だ。やめようか、故郷の上海に帰ろうかとも悩んだが、「せっかく合格したのだし、前に進みたい」と思い上京してきた。

揚陽さん
東京に来てから引きこもってばかりという楊陽さん(撮影:史涵)