さらに、「反転攻勢に備えた観光基盤の整備」として、「全国的に落ち込む観光需要の回復に向けた反転攻勢に備え、地域の観光資源・観光イベントの磨き上げ、宿泊施設への専門家派遣や公共交通機関における受入環境整備等の取組を支援」するとしている。

 また、「海外に向けた大規模プロモーション」として、「世界各地の感染収束を十分見極めつつ、日本政府観光局(JNTO)において、訪日旅行者の回復を図るため、運休航空路線の再開を後押しする大規模な共同広告等を実施」するともしている。はっきり言って話にならない内容である。どうしたらここまで楽観的になれるのであろうか。

「反転攻勢」とは具体的にはいつを指して言うのか、「世界各地の感染収束を十分見極める」のはまだまだこれからではないのか。なぜこの段階で見極めた上での話を緊急性の高い経済対策に盛り込むのか。国土交通省、なかんずく観光庁の良識を大いに疑わざるをえないだろう。

 消費者庁は、訪日観光客等相談体制強化に1.35億円だそうな。具体的には、新型コロナウイルス感染症の拡大に関連し増加が見込まれる旅行・宿泊などの消費者トラブルに対応するため、AI・IT技術を活用して効率化・機能強化を図るなど、国民生活センターの相談・情報発信体制の強化を行うとのことであるが、これらの措置は、対策云々以前に、そもそも意味不明としか言いようがない。

シラっと外国人材関係を入れ込む法務省
文科省も経済対策とは無関係なものを含む

 法務省は当然のものが含まれる一方で、シラっと外国人材関係、つまり移民関係の事項、しかも昨年度から継続しているものの増額を入れ込んでいる。

 具体的には、「新型コロナウイルス感染拡大により困難を抱える外国人材の受入れ支援体制強化」、そして「新型コロナウイルス感染症の影響により困難を抱える外国人材への支援や相談窓口の設置、外国人受入環境整備交付金の増額等」である。

 後者などは、昨年の改正入管法もとい移民法の施行に合わせて始まったもので、移民の受入れ環境整備の一環として各地方公共団体に交付されたものである。つまりは新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響の対策とは無関係のもの、はっきり言えば既存の措置の継続ものであって、それに「新型コロナウイルス感染症の影響」というラベルを貼ってシラっと入れ込んだものということであろう。

 文部科学省は、学校の再開に向けた、学校における感染症対策や衛生環境の改善のための予算は当然の措置といえる。しかし、日本留学試験の円滑な実施(わが国の大学等への入学希望の外国人留学生向けの「日本留学試験」の実施のための感染拡大防止策への支援)と全く経済対策、感染拡大対策とは無関係なものが含まれている。

 さらに、GIGAスクール構想の加速による学びの保障(「1人1台端末」の早期実現や、家庭でもつながる通信環境の整備など、「GIGAスクール構想」におけるハード・ソフト・人材を一体とした整備を加速することで、緊急時においても、ICTの活用により全ての子どもたちの学びを保障できる環境を早急に実現する)といった、元々あった筋の悪い施策を今回の危機に便乗して拡大しようとするものも見られる(これに2292億円も計上している)。

 加えて、経産省などと共管であるが、「コンテンツグローバル需要創出促進事業」(仮称)というものもある。その中身はといえば、「コンテンツ関連事業者(伝統芸能含む)に対し、海外展開のためのプロモーションとしての費用の一部を補助」とのこと。何の関係があるのだろうか?

 そもそも今回の新型コロナショックは世界的に拡大しており、コンテンツの海外展開などやっている余裕がない以前に、諸外国においてもそんなものを受け入れている余裕などないと思うが。どこか違う世界で生きていらっしゃる方の話なのだろうか。