韓国の対日政策は今後、確実に反日に傾いていくだろう。「反日議員」の最右翼が元韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)代表の尹美香(ユン・ミヒャン)議員だ。

 同議員は「共に民主党」が比例選挙用に作った衛星政党「共に市民党」から立候補し、出口調査の予測によれば、今回の選挙で当選を果たしたようだ。挺対協は1992年1月8日から、日本大使館の前で繰り広げた水曜デモを主宰してきた団体であり、慰安婦像の設置にも主導的な役割を果たしている。挺対協は、日本軍慰安婦に対する犯罪行為の認定、真相究明、日本の国会決議による謝罪、法的賠償、歴史教科書への記録、慰霊塔と資料館の建設、責任者の処罰などを求めてきた。挺対協は北朝鮮との関係も噂されている。

 こうした、反日活動家が国会内に入り活動を繰り広げることは今までなかったことであり、反日運動が今後激化する一つの転機となるかもしれない。

文政権に立ちはだかる
北朝鮮と経済という2大問題

 文大統領の究極の目標は、今後保守派に政権を渡さないようにすることである。今回の総選挙圧勝によって、その基盤は出来上がりつつある。

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 今後は、左翼国粋主義独裁政権に向かって一気に突き進み、北朝鮮への支援と統一への雰囲気醸成に一層拍車をかけるだろう。その過程では米国の言うことを無視し、米韓関係も悪化するかもしれない。

 だが、文政権の政策を阻むものは、実はこれまでとは変わってはいない。それは、北朝鮮と経済だ。

 北朝鮮は新型コロナ対策で国境を封鎖したため、未曽有の経済困難、食料不足に見舞われていくだろう。これがきっかけで北朝鮮の体制が揺らぐことになれば、その北朝鮮を支援してきた文政権にとっても大きなダメージになりかねない。経済面では、新型コロナによる影響が、これから韓国経済を一層むしばんでいくだろう。

 こうした影響が出る前に総選挙を強行した文政権は、「したたか」だったのである。

(元駐韓国特命全権大使 武藤正敏)