コロナショックが
変革を加速させる可能性

 いずれにしても、前期(2020年3月期)連結決算は例年5月の連休明けに集中して発表されるが、今期の業績予想が見極められず、自動車メーカーや上場部品メーカー各社とも苦慮している。

 すでに、自動車メーカー間の再編に加えてIT大手など異業種を巻き込んだ業界勢力図を塗り替える動きも進んでいる。一方では、サプライチェーン(部品供給)問題が今回のコロナ禍で再燃しており、ティア1(1次請け)のメガサプライヤーの買収が進む一方で、2次・3次の中小・零細部品企業の救済が課題になる。

 また、国内市場では年間500万台割れが予想される中で、トヨタは今期から全チャネル車種併売に踏み切り、事実上の1チャネル化に移行した。

 ホンダもホンダカーズ全販売店を統一して国内自動車市場の変革対応を図る。自動車ディーラーもオンライン販売やサブスク対応などで効率化に向けた拠点整理などを余儀なくされている。これにコロナ禍が追い打ちをかけることになりそうだ。

 このように自動車メーカーだけでなく、部品企業から販売・流通企業まで自動車産業全般で、コロナショックは変革を加速させる可能性がある。

(佃モビリティ総研代表・NEXT MOBILITY主筆 佃 義夫)