元・コーセー取締役で、なんと85歳のいまも現役の美容研究家・メイクアップアーティストとして働き続けている小林照子氏。ライフワークは「印象分析」。長年にわたって美容業界の第一線を走り続けてきた小林氏の元には、政財界、法曹界、芸能界の人間のみならず、数多くの企業経営者、ビジネスパーソンが“イメージづくり”の相談に訪れる。今回のテーマは「ビジネスパーソンのための『勝ち眉』の整え方」。これまで、VIPにしか伝えてこなかったスペシャルメソッドを公開する。(聞き手・構成/赤根千鶴子)
眉毛の形が
その人の印象を左右する
眉毛は、その人の印象を大きく左右するパーツです。今回はお手入れの基本から、細かくお話ししたいと思います。
眉毛には実は“ベストバランス”があるといわれています。眉毛の一番内側を「眉頭(まゆがしら)」といいます。「眉頭」は目頭の真上にあるのがベスト。眉は「眉頭」から始まり、顔の外に向かって山を描くように上昇線を描いていきます。そして眉毛の一番高いところが「眉山(まゆやま)」といわれているのですが、この「眉山」は自分の黒目の外側の真上に来ているのがベストです。
「眉山」はこのあと下に向かって下がっていきます。一番下がったところが「眉尻(まゆじり)」ですが、「眉尻」は小鼻と目尻を結ぶ線の延長上にくるのがベストといわれています。長めの定規を顔に当ててみてください。あなたの眉尻は、鼻の下部の脇から目尻を通り、その延長線上に来ているでしょうか?
「眉頭」は目頭よりも内側に入っていると、顔は意思の強さを感じさせる、りりしい印象になります。しかしこれがあまりに内側に入り過ぎていると、眉間のシワも深くなり、気が強く、厳しい印象を人に与えてしまいますから、気になる方は自分で少しカットしてみましょう。
ベストバランスに近づけようと眉毛の形を整えるときは、少しずつ作業していくことが大切です。一気にそったりすると、自分がイメージするような眉には絶対に仕上がりません。眉毛用シザーなどで1~2mmずつカットして鏡で確認。これを繰り返していくことが肝心です。
細くて薄い眉は、どこか頼りなげに見えてしまうものです。大事なプレゼンや商談の前日などに急に眉のお手入れをするのはやめましょう。万が一、眉毛を切り過ぎて「負け眉」になっては困りますから。