閑散とする中部国際空港第一ターミナルの国際線チェックインカウンター Photo:PIXTA
閑散とする中部国際空港第一ターミナルの国際線チェックインカウンター Photo:PIXTA

「新型コロナウイルス」の影響が日本でここまで深刻になるとは誰も想像できなかったのではないでしょうか。急速なグローバル化により、「世界のどこか」で起こったことは、すぐ「人類全体の問題」となり、今まで以上に「今、世界で何が起こっているのか」、「なぜそうなったのか」を理解する必要があります。そういった点で、東京大学の入試「地理」は毎年、今この世界で起こっていることに対する感度を鋭く求める良問ぞろい。そこで2回にわたって河合塾講師の伊藤彰芳氏の新刊『最新版 東大のクールな地理』(青春出版社)より、この10年で激変した「人の移動」について、実際に出題された内容を交えながら解説します。

新型コロナウイルスで変わった“当たり前の生活”

「新型コロナウイルス」によって世界の動きが止まりました。WHO(世界保健機関)がパンデミックを表明し、アメリカ合衆国やヨーロッパの国々をはじめ、日本でもつい先日、緊急事態宣言が発令されました。

 外国人の入国を制限する国も多く、航空会社は国内線、国際線ともに減便が続き、人の移動は止まっています。街中でも人々の移動は制限され、多くの商店やレストランが閉鎖されました。ライブやコンサートなどの公演も中止となり、多くの産業や雇用に影響が及んでいます。

 先行き不透明感によって、最高値を更新し続けていたダウなどの株式市場は大荒れとなり、極端な下落と上昇を繰り返しながら、3割近く下落しました。