銀行のアプリをほんの数回クリックするだけで購入できた原油のデリバティブ商品が、中国と韓国の個人投資家に巨額損失をもたらしている。米国の個人投資家も似たような惨事に見舞われた。米ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物の一部限月が異例のマイナス価格に沈んだためだ。この金融商品は中国で「原油宝」と呼ばれており、販売元である中国銀行(BOC)と、購入した投資家の双方が損失を被る構図になりそうだ。韓国では、一般投資家が複雑な投資商品を積極的に買い入れており、今週の市場混乱により、今年はさらに苦境が深まるとみられている。韓国資本市場研究院のヒョ・ソプ・リー上級研究員によると、国内投資家は今年に入り、米原油先物に連動した商品で推定およそ16億ドル(約1700億円)を失ったもようだ。
マイナス原油で大やけど、リスク好きの中韓投資家
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