米国では新型コロナウイルスの副作用がいくつか出ている。移民の受け入れが制限され、共和・民主両党の政治家は必需品の供給について外国企業に依存するのをやめる決意をし、政府は世界の主要な保健機関から手を引き、中国・サウジアラビア両国と米国の長きにわたる関係が問われつつある。つまり、コロナ危機によって、米国民に流れるナショナリスト的感情が強さと勢いを増している。もう既にそうなっていたのかもしれない。かつてドナルド・トランプ大統領の政治顧問を務めたスティーブ・バノン氏はインタビューで「ポピュリズムとナショナリズムの時代がやって来る」と断言していた。しかし、コロナ・パンデミック(世界的大流行)がその潮流をあおっている。
コロナ危機、米ナショナリズムの潮流に拍車
グローバル化への疑念が世界とのデカップリングへの衝動を強化
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