世界ユーザー数が10億人を超える中国のソーシャルメディア「微信(ウィーチャット)」は、国内のユーザー支配に用いる検閲機能を強化するため、国外ユーザーも監視対象にしている。ウィーチャットは中国の日常生活に最も広く浸透し、友人とのチャットだけではなく料理宅配、送金、配車などのサービス利用や、電気代の支払いもできるアプリとなっている。中国のあらゆるソーシャルメディアプラットフォームの例に漏れず、ウィーチャットも全てのコンテンツが政府の方針から外れないよう制御する責任を負う。ウィーチャットの国内向けアプリには自動検閲と人による検閲の組み合わせが使われていることはよく知られる。こうした検閲を通して、政治家批判や中国でタブー視されるその他コンテンツを特定し、削除している。